陶彦社に響く音色
2026年06月16日
6月13日に特別講話25「馬頭琴の演奏とお話」を開催しました。
梅雨入りし心配していた天気は、晴天、なお且つ湿度が少なく爽やかな風も吹く格好の演奏会日和になりました。開始時刻は午後1時30分なので直射日光の下では熱中症が心配されます。しかし、幸いにもこの時間帯は観客席となる社殿の東側は拝殿そのものの陰となり、西側は木の陰となりました。前日の同じ時間帯に椅子を並べる配置を決めるため日射範囲を確認こそしましたが、開催日時を決めるときに、そこまで細かな計算はしていませんでした。座席が日陰となったのは偶然とも言えますが、全て神様のお取り計らいなのかもしれません。
モンゴルの伝統衣装に身を包んだ演奏者は素敵で見栄えします。
民族衣装を着てもらうことは良いが、どうしたものかと考えたのはモンゴルブーツの神前での使用についてでした。
神社としては、拝殿上で靴を履くことには抵抗があります。お二人は靴下でもいいとも言ってくださいましたが、民族衣装として完結するには長靴を履くのが相応しいでしょう。検討した末、演奏者の座る場所は床を傷つけないように敷物を二枚重ね、長靴の裏には養生テープを貼って履くことにしました。
馬頭琴の音色は、駆け抜けていく馬たちのいななき、蹄の音、風を切る馬体の勇壮さを彷彿とさせ、まるでモンゴルの草原にいるかのような気持ちにさせてくれる素晴らしいものでした。また、「ホーミー」と言われる伝統の喉歌は、喉の奥で鳴らす低音と下で音調を変化させる高音が辺りにずーんと響き渡り、人間の身体は一番身近な楽器と言われますが、まさにその通りでした。きっとこの音色は、遮るものなくどこまでも広がるモンゴルの草原の遥か彼方にいる仲間や家畜の許に届くのでしょう。お客様が「どのくらいの練習でそのように歌えるのか」と質問すると、返ってきた答は「誰でもできます」でした。そこで、客席みんなで「う~」という低音を出してはみたものの舌を使うことままならず、互いに笑って終わりました。
奏でられる馬頭琴の音色が陶彦社を渡る風に乗り響いていきます。お越しいただいた皆様には、ひと時ではありますが、異空間に身を置いた貴重な時間を堪能していただけたことと思います。
最後に「ありがとう」はモンゴル語で何というかたずねました。
「バヤルララー」
お客様みんなでお礼を言いましたが、これがまた難しく上手に発音できませんでした。でも、きっと気持ちは通じたこととでしょう。
ネットで検索したら、発音のポイントが紹介されています。どうぞお試しください。
- 「バ」は日本語の「バ」と同じ音
- 「ヤル」は舌を軽く動かして発音
- 「ララー」は二度繰り返し、やや伸ばして発音
- 全体として軽くリズミカルに、柔らかく発音するのが自然です
