吊るし雛に願いを込めて
2025年02月13日
吊るし雛に願いを込めて
弥生の会
代表 若杉スエ
「弥生の会」は、古着の着物を使って小物作りを行っている市民活動グループです。
2005年開催の愛知万博を契機に活動したおもてなしボランティア仲間から、手芸好きが集まったのが始まりで、20年近く活動を続けています。
使わなくなった着物の美しい柄や色とりどりの古布を活かして、リメイクしています。
活動日には、会の皆さんと小物作りの事などを話したり、食事をしたり、楽しみながら季節に合った「吊るし雛」や「干支」などの小物作りを行っています。
その中でも、様々な小さな人形をたくさん吊るして作った長~い「吊るし雛」は、「陶のまち瀬戸のお雛めぐり」に登場する大きなひな壇“ひなミッド”と合わせて、毎年、瀬戸蔵のアトリウムに飾っていただいております。
「吊るし雛」は、江戸時代から始まったとされており、生まれてきた子どもの幸せを願い、お母さんやおばあちゃん、叔母さんから近所の方たちまで、みんなで少しずつ小さな人形を作り、持ち寄って作られていたようです。みんなの想いをいっぱい詰め込み、子どもの大事なお守りとして大切にされてきたのが「吊るし雛」です。
小さな人形は、形も様々で縁起の良い意味や云われがあります。
昔から「這えば立て立てば歩めの親心」と言いますが、子ども達が「衣食住に困らないように」と、私たちも、小さな人形に1つ1つ親が子を想う願いを込めて、チクチクと丁寧に作っています。
今年は、深川神社にも飾ることができ、会員一同、大変な名誉であると、心から喜んでおります。2025年3月9日(日)まで飾ってありますので、お参りの折には、ぜひ吊るし雛も見ていただきたく思っております。