新年を迎えるにあたり
深川神社総代会長 水野 和郎
本年度より、深川神社総代会会長の任を仰せつかりました水野和郎でございます。今回、瀬戸信用金庫の会長職退任を機に総代をお引き受けいたしました。瀬戸の総鎮守産土神として市民に広く尊崇されている深川神社。その総代会並びに賛奉会の要職を賜りましたことは大変光栄であると同時に、その責任の重さもひしひしと感じているところでございます。
深川神社はご承知のとおり、天照皇大神の御子八柱を勧請し、771年(宝亀2年)の創建とされております。以来、当時の公家の筆頭でありました藤原氏との縁深く、鎌倉時代には陶祖加藤四郎左衛門景正(藤四郎)がこの神社でお告げを受けて瀬戸陶業発展の礎となり、さらには織田信長遭難とその後の逸話も残されるなど、全国あまたの神社にもない重厚な歴史を誇っております。
個人的なことで恐縮ですが、私は、深川神社のある深川連区で生を受け、祖母懐連区に住んでおります。深川神社は私の散歩道となっており、週に一度はお参りをしております。大学卒業後の昭和47年に瀬戸信用金庫に入庫し、以来、二度にわたるオイルショックやプラザ合意後の急激な円高、バブル崩壊、リーマンショック、コロナショックなど、様々な経営環境の変化に直面して立ち向かう経営者の方々と接し、地域経済の発展に貢献するべく仕事に取組んできました。瀬戸信用金庫は旧本店(現 栄町支店)が深川神社に近く、当金庫の役員は全員年初めに参拝し、仕事が始まります。
これからも深川神社とのご縁をいただき、地域に貢献していきたいと考えております。瀬戸で生まれ、瀬戸で育った者として、瀬戸に感謝し、その恩を返すべく、伝統ある総代会の会長の任に微力を尽くして参る所存でございます。皆さま方のお力添えを何とぞよろしく申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
今年も間もなく終わろうとしています。少しずつ日常が平常に戻りつつあるとは言え、引き続くコロナ禍で諸事思うようにならぬ息苦しさを感じながら今年も過ぎていきました。そんな中にあってサッカーワールドカップでの森保監督率いるサッカー日本代表の活躍は、日本列島が歓喜した明るい話題でした。あきらめない、ひるまない、そのような信念を持ち邁進することこそが道を開くと存じます。来年は卯年、兎は因幡の白兎の神話にも登場し、神のおつかいと崇められ、神様との結びつきが非常に深い動物の一つです。兎が導いてくれる新年が氏子の皆様にとって幸多き良き年となりますよう心よりお祈り申し上げます。