瀬戸剣道連盟神武館60周年を迎えて
瀬戸剣道連盟 会長 大河内 利明
神武館が開館して本年で60年を迎えることになりました。
これは偏に諸先生はじめ会員の皆様方の格別のご指導とご協力の賜物であり厚く御礼申し上げます。
神武館は、昭和25年8月に範士八段 故佐藤善記先生(瀬戸窯業高校体育)が中心となり瀬戸の
剣道愛好家と共に発足した瀬戸剣友会が始まりです。
当時、専用の道場が無いため、学校の講堂、青年会館等各所の御好意により稽古を行い技を磨くも、
専用の剣道場の必要性を痛感し、当時の陶生病院院長の故二宮恵一先生、剣道連盟二代目会長の加藤政良先生、剣道愛好家の二宮 営先生、熊王 昇先生が道場の建設運動を展開し,
昭和33年5月に深川神社境内に建設する運びとなりました。建設するにあたり、道場の命である床板を岡田木材工業所丸山社長様から、そして、屋根瓦は鎖鎌の名手であった水野町の松原兄弟様から、また多くの瀬戸市民の皆様から広く寄付をいただきました。これにより瀬戸市にて剣道の中核である神武館が建設されました。この時の役員は、会長に加藤 政良・ 副会長 磯村 久司・馬嶋 英彦 顧問に瀬戸市長、陶生病院院長、瀬戸警察署長、瀬戸市教育長などが名を連ねていました。神武館が建設されたことにより入門者も増え、市民大会をはじめ各種大会にも参加するようになりました。

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昭和35年4月瀬戸剣友会発足から、瀬戸剣道連盟と改称。
昭和38年に2代目会長の加藤 政良氏が瀬戸市体育協会会長の就任に伴い、副会長の磯村 久司が会長に就任。
昭和41年4月に居合部が新設され居合道についての研究を開始。
昭和47年11月には瀬戸市民公園内に瀬戸市武道場が落成。瀬戸剣道連盟神武館、瀬戸剣道連盟武道館にて稽古を行うようになる。

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昭和48年4月からは瀬戸市教育委員会が行う剣道教室を瀬戸剣道連盟にて担当を行うことになる。
昭和51年からは瀬戸市においても剣道級審査会が行われるようになる。
昭和60年10月に瀬戸、尾張旭地区中学校対抗剣道大会、昭和61年2月には瀬戸地方剣道選手権を
瀬戸剣道連盟主管で開催。
平成に入り、愛知県民大会3位入賞、尾張教職員大会優勝。
平成9年11月4代目会長の故松本 太朗先生が瀬戸市体育協会50周年記念式典にて体育功労賞受賞。
全日本剣道連盟より有功賞を受賞。
平成18年11月に武道館が全日本剣道連盟より少年剣道教育奨励賞を受賞。
平成20年に瀬戸剣道連盟神武館50周年記念式典並びに記念剣道大会を開催。
平成26年11月に神武館が全日本剣道連盟より少年剣道教育奨励賞を受賞。
現在は瀬戸、尾張旭、長久手、日進、東郷まで広げて大会を開催するまでになりました。
第1回愛知県家庭婦人剣道大会では瀬戸剣道連盟から参加の下條 由紀江さんが愛知県代表となり、東京武道館で開催された全国大会に出場。尾張地区教職員大会で瀬戸地区が優勝、尾張地区郡市別大会で3位入賞、愛知県民大会で3位入賞や熱田神宮奉納高段者剣道大会に尾張地区代表として出場など輝かしい戦績を残しています。
このように神武館の歴史は瀬戸剣道連盟の歴史であり、多くの青少年が社会の一員として活躍されていることは私共の最高の喜びです。当連盟の目的「本会は剣道発展を期すると共に青少年の健全なる育成、会員の心身を鍛錬し、併せて相互の親睦を図る事を目的とする」は、発足当時より変わりなく若い指導者に引き継がれています。
現在瀬戸剣道連盟では小学生40名、中学生25名、高校、大学一般会員40名にて活動し、稽古日は神武館が火、金曜日、武道館は木、日曜日で、それぞれの道場が切磋琢磨しお互いに刺激し合いながら稽古を行っています。青少年健全育成の為少しでもお役にたてるように、これからも情熱と奉仕の精神を持って今後も今迄以上に活動をしていく所存です。
創立以来今日までに物故された諸先生、先輩方のご冥福をお祈り申し上げますと共に、日頃深い理解とご支援をいただいています教育委員会様、体育協会様、地域振興部様、スポーツ課様、伊藤繁吉商店様を始めお世話になりました各位に感謝申し上げ、今後共変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。60年の経過を回想して、今後の更なる発展を望みたいと存じます。