-陶芸家・田中良和の土感アートと瀬戸情景展-
陶芸家 田中良和
ヤモリ・プロジェクトとは、展示場所やスペースにこだわらない新しい展覧会のカタチを模索するプロジェクトです。第 1 回目は代表の梅本孝佂氏(陶芸家・愛知県立芸術大学教授)が 190 年ほど前の古民家を新潟県から瀬戸市に移築再生したギャラリーNOZU にて展覧会を行いました。
その第 2 回目のヤモリ・プロジェクト作家としてお声がけいただき、企画に参加することになりました。企画のコンセプトは、「私が心惹かれる瀬戸の場所に私の陶芸作品を展示する」というもので、それをカメラマンの野田耕一氏に撮影してもらい、映像としてオンライン上で発表します。私は SMS などには疎く、もちろんオンラインで作品を発表するのも初の試みです。
これまでも、自然から発想を得たり、自然の中にあっても違和感のないものをイメージして制作することが多かったため 、今回の企画に強い関心を持ち、実現に向けて準備をはじめました。
展示(撮影)場所を探すにあたり、瀬戸市内を色々と廻りましたが、どうしても好みが偏ってしまうため、野外や室内、文化、歴史、産業、自然などのテーマを想定して、深川神社、瀬戸川、窯垣の小径、元ノベルティ倉庫、岩屋堂、海上の森、ねむの森など、特徴のある約 10 箇所の展示場所を選びました。
同じ場所でも朝や昼、夕方の時間帯で印象が大きく異なるため、同じ場所に何度も足を運んでシュミレーションを繰り返しました。また、大きくて重い作品もあるため、作品の搬入方法を検討することも重要でした。撮影時、一人では運べない大きな作品は何人かに手伝ってもらいました。いつも私のわがままに付き合わせてしまうことに気が引けますが、そういう時は「人に迷惑かけてもやりたいんだからしょうがない!」と思うようにしています。
皆さんにご協力いただいたお陰で面白い映像が撮れたのではないかと自負しています。コロナ禍で外出もままならない現在、映像を見てくださった国内や海外の方が、瀬戸を訪れなくても各情景の中にいるような気分になり、さらに五感へ訴えるものになっていれば幸いです。
最後に快く撮影の許可をくださった深川神社をはじめ、関係各所に心から感謝いたします。
撮影動画は以下からご覧いただけます。
田中良和のインスタグラム https://www.instagram.com/yoshikazutanaka_ceramics/
田中良和のフェイスブック https://www.facebook.com/yoshikazu.tanaka.54966/